目次
Farmとは
Farmとは、2つのトークンペアを預けて利息報酬を得ることです。
ネットなどで調べると「流動性の提供」などと出てきます。
しかし、初めて触れる方にとっては少しわかりにくいと思うので、そんな方にも理解しやすいように解説していきます。
法定通貨と比較するとイメージしやすいので、法定通貨と暗号資産で比較して見ていきましょう。
手順だけ知りたいという方は目次から「2.Farmの手順解説」にスキップしてください。
法定通貨の場合(ドル/円)
例えば、日本からアメリカに旅行に行くことをイメージしてみてください。
渡米するとなると、ドルが必要になりますね。
そこで、空港などで日本円をドルに両替します。
逆に、帰国時はドルを日本円に両替します。
また、その際にはそれぞれ手数料がかかります。
両替ができるのは予め相当量の通貨がそこに存在するから、両替ができます。
例えば、我々が銀行に預貯金をしているから銀行に日本円が常に一定量存在するわけです。
イメージとしては、
日本円を預金する → POOL
ドルを預金する → POOL
日本円とドルをそれぞれ10,000円分ずつ預金する → Farm
ベースとなる考え方は上記の通りです。それでは暗号資産の場合を見ていきましょう。
暗号資産の場合(BNB/BANANAのケース)
例えば、あなたがBNBを持っているとします。
このBNBを使って、BANANAを買いたいときに行うのが、「Swap」(両替)です。
また、その時にかかる手数料は、ガス代として「BNB」がかかります。
ここで重要なのは、法定通貨のケース同様で「ApeSwap(DEX)」内にそれぞれのトークン(このケースでは「BNB」と「BANANA」)が相当量ストックされているから両替が可能だという点です。
そこで「Farm」が登場します。
Farmは両替をしたい人達のために
2つのトークンを預ける(提供する)ことだとイメージしてください。(これを流動性の提供とも言います。)
また、Farmをすることで、報酬として利息を受け取ることができます。
ApeSwapの場合は、その報酬として貰えるのが「BANANA」というわけです。
一方で「POOL」は、BANANAを単独で預けることです。
Farmの手順解説 (かんたん4ステップ)
少し前置きが長くなりましたが、ここからは実際にFarmingをしていく手順について解説していきます。
Farmingをするための手順は、以下の4ステップです。
- Farmの選定
- 選択したFarmに必要な2つのトークンを用意する
- 購入した2つのトークンをLPトークンに変える
- LPトークンをStakeする
ステップごとに解説していきます。
Farmの選定(1/4)
まずはどのFarmにするかを選びましょう。
「APR」をクリックするとAPR(年利)が高いFarm順に並べ替えることも可能です。
今回は「BNB - BANANA」のトークンペアで試していきます。
「BNB - BANANA」のペアをFarmに預けることで報酬として「BANANA」が貰えます。
選択したFarmに必要な2つのトークンを用意する(2/4)
Farm先の選定が出来たら次に2つのトークンを1:1の割合で用意します。
「BNB」はガス代として必要になるので、ガス代分の「BNB」は必ず確保しておきしましょう。
ここでは、BNB - BANANA ペアのFarmを選択してますので。
「BNB」と「BANANA」のトークンを入手します。
Swap(Exchange/両替)方法の詳細は下記記事をご参照ください。
購入した2つのトークンをLPトークンに変える(3/4)
入手した2つのトークンをLPトークンに変えていきます。
LPトークンとは、預けるトークンの証明だとイメージしてください。
「Trade」から「Liquity」を選択すると上記画像のような画面に推移し、
「Select a token」からトークンの選択が出来るようになっています。
今回は、「BNB - BANANA」ペアのため、「BNB」と「BANANA」をそれぞれ選択します。
続いて、預ける「数量」を入力します。
「MAX」を選択することでWallet内のトークンを全て変えることも出来ます。
片方の数量を入力するともう一方の数量は自動的に決定します。
ガス代分のBNBが残るよう注意しましょう。
数量の入力までできたら「Supply」ボタンをクリックします。
受け取れるLPトークンの確認画面に推移しますので、
確認をして問題なければ「Confirm Supply」ボタンをクリックします。
すると、メタマスクが起動します。
ガス代の確認をして問題なければ「Confirm(確認)」をクリックします。
「Add APE-LP to Metamask」をクリックすることでLPトークンをメタマスク上に表示させることが可能になります。
LPトークンがwallet(Metamask)に追加されたらOKです。
LPトークンをStakeする(4/4)
最後に獲得したLPトークンをFarmに預けていきます。
Farmの有効化
初めてFarmに預ける場合は、有効化する必要があります。
「ENABLE」をクリックします。
「ENABLE」を押すとメタマスクが起動します。
トランザクション手数料(ガス代)を確認して「確認」をクリックします。
LPトークンのStake
トランザクションが完了すると、先ほどまで「ENABLE」だったところが「STAKE LP」に変わります。
そして、「STAKE LP」をクリックします。
次に、預け入れるLPトークンの数量を入力します。
基本的にはMAXでOKです。
LPトークンはWalletに持っているだけでは恩恵が得られないためです。
数量の入力が出来たら「Confirm」をクリックします。
メタマスクが起動しますので、ガス代の確認をして「確認(Confirm)」をクリックします。
トランザクションが通ると「STAKE LP」だったところが「HARVEST」に変わります。
これでFarmは成功です。
しばらくすると、「HARVEST」の左側にリアルタイムで報酬の「BANANA」が表示されます。
FAQ
最後に私が初めてFarmingをした際に疑問に思ったことをFAQでまとめておきます。
ガス代はどれくらい必要?
基本的には数ドル分(数百円分)のBNBがあれば足ります。
ApeSwapはBinanceSmartChain上にあるためガス代としてBNBがかかります。
BNBの価格変動やネットワークトランザクションの混雑状況によっても変動します。
Farmをする際にガス代がかかるタイミングは?
基本的にトランザクション毎に発生します。
Farm時にかかるケースとしては主に以下の通りです。
- Farmを有効化する(ENABLE)時
- Stakeする時
- Unstakeする時(一部/全て時共に)
- LPトークンを追加Stakeする時
- Harvestする時
Harvestするおすすめのタイミングは?
Harvestする際にもガス代がかかるので、
ある程度報酬BANANAが貯まってから行うことを推奨します。
預けている金額も人さまざまなので一概には言えませんが、10ドル未満でのHarvestはあまり推奨できません。
理由はガス代負けしてしますからです。
HarvestしたBANANAはどうしたら良い?
運用方法は主に以下3パターンです。
- 「Poolに追加」… 単独Poolに預けることで複利を効かせることが可能
- 「LPを追加」… 更にLPを追加してFarmにStakeすることでも複利を効かせて運用することも可能
- 「売却」 … 「BANANA」を「BUSD」や他のトークンに変えることで利益を確定させることが可能
Farmをする際のリスクは?
Farmする際のリスクとしては、IL(インパーマネントロス)と呼ばれるものがあります。
IL(インパーマネントロス)とは、LPポジションに含まれる2つの資産(トークン)の価格の比が変わり、
AMM(自動マーケットメイカー)によりリバランスされた結果、発生する損失のことです。
ILは、LPに含まれる2つの資産をそれぞれ単独で保有した場合と比較した損失です。